今年の振り返り(投資判断)


新規投資及び追加投資について

・横浜ゴム、プレス工業

イナゴです!!!!

…終






これは、コインの表なら勝ち!裏でも負けは少ない!


という投資であると勝手に解釈しています。

コインの裏でも負けは少ないの部分についてはバリュエーションです。

過去のバリュエーションを見て、底値近くにあればこれ以上下がる可能性は低いだろうと。

一番難しいのがどのようにバリュエーションを見るかですが、私はPBRを用いています。

このPBRというのは扱い方が難しく、例えばシステムディのようなIT企業に投資する場合はPBRは見ません。


システムディの利益の源泉はパッケージと従業員の経験と経営陣の判断能力です。

導入実績が多くあり、扱いやすいパッケージを見て受注が決まる。
それに対して、今まで経験を積んできた従業員たちがプロジェクトを遂行し、その結果売りがあがる。

そうして繰り返し導入していくうちに、パッケージが古くなりバージョンアップする必要が出てくる。あるいは、市場が飽和気味となり、次なる成長を求め他の領域に参入していく。



じゃあこのパッケージと従業員、あるは経営陣の質が貸借対照表に乗っているかと言われればどこにもありません。
なので見るのは収益。

利益の源泉たるパッケージと従業員経営陣の質は目には見えませんが、実際そのパッケージと従業員はどれくらい金を生み出すのか?という視点で価値を図ります。
あるいは、過去の経営実績やパッケージ参入実績を見て、経営陣の判断能力にはこれだけの価値があるということを見ていきます。



しかし、プレスや浜ゴムはこのような考えが使えません。

なぜならば、景気に業績が非常に左右されるからです。

例えば景気が悪いときはPER100 よいときはPER5 なんてよく見ますが、
景気が良いときのプレスは景気が悪いときに比べ20倍安いか?

と言われればそうではないでしょう。

また、ITと違い製造業には利益を生み出す源泉として、工場設備が貸借対照表に計上されています。

そこで、純資産が企業価値を図るのに使えるのではないかと。

もちろん、台湾セミコンダクターの工場と普通の工場の収益を生み出す能力が違うように、資産として計上されている価値がそのまま企業価値の指標として使えるわけではないこと。

あるいは、同じ工場設備であったとしても生産管理一つ違うだけで、在庫リスクや納期遅延リスク、あるいは設備稼働率の違いによりROICという数値として現れるように、企業価値のすべてが貸借対照表上に載っているわけではないことから、

この企業はPBR0.5 で この企業はPBR1だから二倍安いんだ

と安易に評価することは危険であると考えています。

しかし、同じものを作り同じ企業文化を持つ、同一企業の比較においてはこれらの欠点は当てはまらないでしょう。

よって、過去の浜ゴムやプレスと現在の浜ゴムやプレスのPBRを比較し、安いと判断しました。





今まで長々とバリュエーション の部分について私なりの考えを述べてきましたが、とはいってものりしろばかりではなかなか勝つのは難しいというのが実感です。

次に私が気にしたのは、お金を回収できるか?という点です。

結局のところ、いくら安くても無配企業ならば株価が上がらない限り、お金を回収するすべはないわけです。


無配だけならまだいいものの、もっと悪い企業になると大量にため込んだ現金をどぶに捨てるようなことをする企業もあります。

するとPBRが安い!と思って投資したのは一体何だったのか?あっという間に指標上も実際の株価も悲惨なことになります。

そこで私は、配当率と過去のキャッシュフロー表をみて、今まで何にお金を使ってきたのか?
株価が上がらなくとも、配当により負けを少なくできるか?

という点に注目し、その点で浜ゴムとプレスはなかなかに優良な企業でした。





最後にコインの表なら勝ち の部分です。

これは他人様の受け売りですが、同業大手の株価に勝ちの部分を見出しました。

実際に株価を動かす、海外機関投資家はどのようなことを考えるか?

トラックがいいぞ!となった時に見るのはいすゞでしょう。

時価総額の300億程度のプレスは一番最初には見えない。

なので最初にいすゞが上がり、それにつれてIJTTだったり東京ラヂエータ、プレス工業が上がっていく。

よって、いすゞやその周辺のチャートを比較し、いすゞ上昇後、しばらくしてプレスがつれて上がることを期待し、投資しました。

そして、そのきっかけとなるのが好決算。

その好決算を予想する材料が、同業他社の決算、現社長の性格(控えめなコンセンサスを出すのか、下方修正するリスクを背負ってでも強気コンセンサスを出すのか)、配当(いすゞ系列の配当は大体業績連動型ですが、無から配当を生み出すことはできないため、配当額によってある程度業績を見れるのではないか?)です。


以上述べてきたように、好決算を経て、同業最大手の好調な株価に伸び率に追いつくこと。


これをコインの表なら勝ちのシナリオとしました。

その結果、浜ゴムはおそらくコインの表通りの結果が出て、

プレスの場合はコインの表は出なかったものののりしろの部分に助けられた形で、イナゴ売りしました。













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